book1

□お姫様*∞黒
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5月の初め頃。


とあるグループのメンバーが
とある1人を除いて集まった。



赤「えー、これから。緊急会議を始めます。議題はもちろん」


橙「僕らのお姫様のことやろ?」


赤「そうや」




お姫様とは、ヨコのこと。


ヨコは確かに男ではあるけど、俺らの中ではほんまに可愛くて大切な存在やから。

マルか誰かがそう言い出して、今は皆の隠語のようになっている。




青「今年もこの時期になってしもうたなー」


緑「ほんまやな。1年経つの早いわ」



そう、この時期からだ。


夏発売の雑誌やら何やらに向けての撮影が始まるのは。




夏の撮影=露出が多い

しかも、浴衣を着ることもある。





俺らが毎年複雑な気分になる理由は、これが全て。



黄「毎年のことやけど、やっぱり嫌や。スタッフさんやって横山君に見惚れるやん」


紫「あの子美人やからな」


緑「しかも、年々色気が出てきてる!」


赤「そやねん!半袖のシャツからのびる腕とか!!」


黄「浴衣から覗く鎖骨とか!!」


橙「ああ〜、想像しただけであきませんわ」


青「でもよこちょは男からどういう目で見られてるか気付かんから余計に心配やねんなー」


紫「何でこんな時は鈍感なんやろうな」



そう、

夏の服を着ての撮影が増える為、どうしても肌の露出がある。


しかも、浴衣とかも着るから、

その白いモチ肌やら鎖骨やらを無防備に晒すことになる。


ファンの子ももちろんやけど、現場に居る男のスタッフまで悩殺してまう。




だから俺らも、


ヨコから出る色気とか

スタッフさんが変な気起こさんやろうか、という心配とか


色んな意味でドキドキすんねん。
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