book1

□楽屋で*紫黒
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「おはよーさん」


そう言いながらテレビ局の楽屋に入る。



横目でチラッとソファを確認すると、いつも通りそこに座る猫背。



返事が無いところを見ると、ゲームでもやってるんやろうな。


ほんま、いい年したおっさんがゲームばっかりして。



そう思い溜め息をつくと、


「…おはよう」


こちらに背を向けたまま彼

ーー横山はそう言った。



挨拶への返し遅いやろ。



そう思ったけど、
特に言うことでもないと判断して扉の前から移動しようとした時、



ふいにヨコがこちらを向いた。



ゲームはソファにでも放ったのだろうか。

片手でガシガシと頭をかいてこちらを見上げる。



「なん、どうした?」
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