book1
□日差しと君と幸せ*緑黒
2ページ/3ページ
今日は確か大倉は昼頃から仕事だったはず。
気持ちよさそうに寝てるし、また後で起こしてあげよう。
そう考えて、大倉の俺を包んでいる腕をそっと離す。
そして起こさないようそっと起き上がろうとしたとき。
急に、ベットの上に置いた腕が動いて。
そのまま起き上がりかけている俺のお腹の辺りにまわって、ギュッと拘束した。
そして、結構強い力で引っ張られて、さっきよりも密着する形でまた俺は大倉の腕の中。
驚いて大倉を見ても、起きている気配は全くなくて、
むしろさっきよりも気持ちよさそうに寝ている。
…無意識かい。
何だかそれが照れくさくて恥ずかしいのに、嬉しくて。
自分の顔が熱くなるのがわかる。
こんな顔大倉に見られたら何言われるかわからないから、起きてなくてよかったかもしれない。
…そう、起きてない。
寝てるんだ。
だから、今なら…
そっと、大倉の胸に顔を寄せて。
暖かい日差しに絆されたんだと、自分に言い訳しながら
目を閉じる。
俺も仕事は昼頃からだし、大丈夫、起きれる。
それより今は、大倉が寝ている間だけでも、
素直に甘えたい。
暖かい日差しと大倉の体温に誘われて、
俺はそのまま眠りについた。
→おまけ