05/29の日記
23:39
奇跡の光を大切に抱えて、僕は今日も止まっている。
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──黒子退部後───
黒「僕は大丈夫。僕は大丈夫。僕は大丈夫。」
閉館の近い図書館で胸元を抑えてうずくまっている一つの影がありました。
黒「バスケは嫌いでも皆のことは大好きなんです。赤司くん、緑間くん、青峰くん、紫原くん、黄瀬くん。皆大好きです。嫌いにはならない。」
言い聞かせるように呟くその影は、今にも崩れ落ちそうで…。
そして、その影は自分のことに精一杯で気づかなかったのです。
本棚の影に隠れて顔を歪めながらその言葉を聞く青髪の少年…
影の言葉を一語も聞き逃さないよう真剣に毎日聞いていました。
下駄箱で鼻を赤くして待つ黄色の髪の少年…
一緒には帰らず、帰っていくのを隠れて見ているだけでした。
そして最後に聞こえないくらい小さな声でまた明日と呟くのです。
朝早く誰も来ていない教室に来て手紙を置いていく、緑の髪の少年…
手紙は影の机の裏に貼り、毎朝取り替えていくのです。もちろん、机の裏ですので影は気づきません。
毎朝影の笑顔も想像しながら祈りを込めた手紙を貼るのです。
今は誰も使っていないバスケ部のロッカーに新作のお菓子を一つずつ入れていく紫の髪の少年…
皆が帰った後にロッカーに向かって、お菓子の感想を言うのです。影を思い出しながら。
教室にギリギリまで残り帰らない赤髪の少年…
影が仲直りをしに来るのをずっと待っているのです。
自分からは行けないこの性格を恨んで、拳をきつく握りしめながら。
想っているだけじゃ何も動かないと気づいた影が、走り出すまであと少し。
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