短編・リクエストの小説置き場
□苦労人灰崎のやっと幸せな誕生日
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これは、11月3日に書いたお話です。そのため、11月3日のことが書かれています。
更新するのが遅くなり、すみませんでした。
少し遅いですが、灰崎くんの誕生日のお話をお楽しみください!
※注意
・灰崎くんが主人公
・一応【灰→黒】
・残念崎
・誕生日おめでとうって感じではありません。
テツヤが転校してきて日がたってない今日、俺とテツヤは図書館にいた。
俺は課題が終わってないため、テツヤはいつも通り本を読むために利用していた。
俺は課題を終わらせるためにもくもくとペンを動かしていると、テツヤは本を閉じて話しかけてきた。
「そういえば、現実でいうと、今日は灰崎くんの誕生日ですよね。おめでとうございます。」
それを聞いた俺は目を潤ませた。
あのテツヤが覚えていたと感動したからではない。
なぜなら…
「俺の誕生日、昨日だから!!」
1日遅い!と心で嘆きながらも、テツヤに言われたことは嬉しく、喜んでいた。
「あっ、そうだったんですか。まあ君の存在なんてそんなもんですしね。」
そんなことをテツヤが言っているのは無視し、涙をこらえながら再び課題に取り組んでいると、俺は三年前のことを思い出した。
━三年前━
11月2日。今日は俺の誕生日だ。まあ誕生日だからって特に何かあるはずもなく、いつもと変わらない日をおくっていた。
そう、放課後までは…
俺は、いつもサボりがちだった部活に今日は出ていた。
2日ぶりくらいに来てみると、明らかにかわったことが一つあった。
最近一軍に上がってきた“黄瀬涼太”あいつは3日前までは、教育係であるテツヤをバカにしていた。
しかし、今日来てみればあいつは『黒子っち!黒子っち!』といってテツヤにベッタリだった。
(うっとおしいし、キモいなぁ)そんなことを思いながらも、部活が終わり帰る時間となっていた。
今日は先コウの関係で、居残り練習ができない。
だから、みんな早々片付けると、一斉にロッカールームに来ていた。
着替えていると、涼太が大きな声でテツヤに話しかけているのが聞こえた。
「黒子っち〜!一緒に帰ろ!」
そう言ってテツヤに抱きつくと、すぐ隣で着替えていた大輝が涼太をテツヤから引き剥がした。
「テメェ黄瀬!何、テツに引っ付いてんだよ!!後、テツは俺と一緒に帰んだよ!!」
「僕は、青峰くんと一緒に帰る約束した覚えがないんですけど…」
テツヤが遠い目をして、言っているのが聞こえていないようで、二人は言い争っていた。
「バカ二人では、心配なのだよ。ということで、俺も同行する。べっ、別にお前と帰りたいからではないからな!黒子!」
「当然、俺ともかえるよね?黒子。」
「俺も黒ちんと一緒に帰るしー」
いつの間にかに全員で帰ることになっていたらしく、テツヤの周りには、カラフルな奴らが集まっていた。すると、テツヤはハァーとため息をはくと、こっちを向いた。
「灰崎くんも一緒に帰るなら、一緒に帰っていいです。」
テツヤがそう言った瞬間、周りの奴らが一斉にこちらを向いた。
「はっ!?俺は、お前と一緒になんてぜってぇ帰らないからな!」
「それじゃあ、僕も君たちと一緒に帰りませんから。」
テツヤがそう言うと、涼太が睨んできた。
「ショウゴ君大人になって一緒に帰ろうよ。」
「ぜってぇ嫌だ!」
俺が力強く言うと、征十郎がにっこり微笑んできた。
「そういえば、灰崎?お前10月8日に駅前の「一緒に帰りたくなっちゃったぜ!」だそうだ。黒子、一緒に帰ってくれるよな?」