本棚 長編
□04
1ページ/1ページ
※灰崎視点です
俺は目を見開き、目の前にいる元チームメイトを見た。
昔はクソ真面目なやつだったのにケンカをしていたと思ったら…『かくまってください』ってもう犯罪おかしちまったのかよ!!
落ちるときは落ちるって本当なんだな〜としみじみ思っていると、テツヤがむくれっ面で言ってきた。
黒「…何ですか、その『な〜に、やっちまったな』的な目は!!」
灰「クールポコじゃねーよ!!コホン…で、お前はその年で犯罪までしちまったのか…」
俺はテツヤに冷たい視線を向けると、後悔してるような、悔しそうな顔で唇を噛んだ。
黒「…いえ、まだなんです…」
灰「まだじゃねーよ!!犯罪しちゃいけねーだろ!!悔しそうな顔でいうな!!」
黒「不良になったなら男として腹くくらなければと思いまして…」
灰「腹くくんなくていいよ!!お前本当変なところまで男前だな…」
その時テツヤは今までのふざけたような雰囲気がどこかいき、暗い顔をして言った。
黒「かくまってほしいというのは、本気なんです。…僕は一度誠凛バスケ部にいらないと言われたんです…だけどこの頃、誠凛の皆さんが家に来て「戻って来てくれ」って言うんです…
でも僕はそれにうんざりで…
裏切られるのは嫌なんです。
……だから、お願いですかくまってください。」
テツヤは帝光の時も才能に恵まれず、キセキの世代の影としてプレイしてきた。そして、捨てられた。
才能の開花ではなくても、あそこまで、信じていた誠凛にも裏切られたテツヤはもうぼろぼろなんだと思う。
俺はそんなテツヤに対して口を開いた…
灰「んじゃあよっ、俺の学校こないか?」
その時、今まで転がっていたピンク頭の奴が起き上がった。
ピ「展開早くねっ?今久しぶりに再開して、『かくまって』っておかしi…グヘッ」
そんなピンク頭の奴の言葉をさえぎり、黒子と灰崎はピンク頭をボコボコにした。
黒・灰「「話が進まないん(ですよ)だよ!!」」
二人は一通りボコボコにし終わると息をつき、おもむろに黒子が咳払いをした。
黒「…コホン、だからお願いします。かくまってください!」
灰「じゃあ、福田総合来いよ!こっち全寮制だし、都合がいいだろ!」
すると黒子は灰崎から一歩下がり言った。
黒「えっ!?君と一緒の学校はちょっと…」
灰「今までの話は何だったんだよ!」
黒「き、君がどうしてもって言うならわかりました。行ってあげますよ!君のためじゃないんですからね!!」
灰「ツンデレキャラは緑間だけで、お腹いっばいだよ!!」
…そうして黒子は福田総合に通うことになった。
おまけ
灰崎視点
〜帰り道〜
灰「(そうだ!!テツヤにいたずらしてよろう!!)テツヤ、うちの学校には入学規定があんだわ」
黒「何ですか?」
灰「うちの学校、みんなこの髪型にしないといけないんだよ…」
黒「(確かに!!みんな好きであんな髪型にしません!校則だったんですね…)わかりました。コーンロウですね」
灰「コーンロウじゃねーよ!!これはだな」
黒「コーンロウですよね」
それから黒子と灰崎はコーンロウ討議に夢中になり、灰崎は黒子にネタバラシをしていないことに気づかなかった。
そして、これは後に大騒動となるねだった…