JOJOの奇妙な冒険U

□嫉妬するジョルノ
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勿論そんな言い訳に耳を貸す必要などはない、と言わんばかりにジョルノが顔を反らして聞く気がありませーん、と言わんばかりの態度を見せる

フーゴが「本当なんだ、だからジョルノ血液を新たに作ってナランチャのアルコールを飛ばして欲しくて」といってジョルノに懇願するような目を向ける

フーゴの言っていた通りなのかも、とジョルノがその言葉一つで考えを改める位には困っているような声に聞こえた

フーゴの言う通りにフーゴの膝上の女性がナランチャだったとしたら詳しい話を聞いておかねばならないし、仕方なく…といった風体をしたままぼそりと「嘘じゃないんですね?(もし嘘だったら)怒りますよ?」というと何度もフーゴが頷いた

それを見て怒りを静めたジョルノはため息を吐いてから先程の執務室へと戻った

さて騒ぎの中心人物である女性はやはりというかなんというか…フーゴの言ったようにナランチャで、ナランチャは青い顔をして今にも吐きそうな位、悪酔いしていた

「凄い顔色ですね」
「この馬鹿、いい酒があるって言われるがまま飲んだらしいんですよ…。」
「ナランチャにはきちんと言い聞かせておく必要があるようですね」
「あとできつく言い聞かせておくから」

フーゴが懇願しているので仕方なく、タオル片手にナランチャへと近寄った
ナランチャはソファーで唸っているしとても顔色が悪そうに見えた

あぁ、よく見れば確かに女性、というより少女姿に変化させられた、ナランチャだ
ジョルノがそう思いながらも容赦なくナランチャの腕を斬り、血液をわざと出す

出さないと入れてもすぐに薄まり、アルコールが回ってしまうので仕方ない事なのだがソファーは一気に血液で赤く染まった
少しだけ皿に血色も悪くなるナランチャに、自業自得だとは言え一寸だけ気の毒に思わなくもないフーゴだった

30分もの間血を至る所から出してこれ以上は流石に命にかかわる、という所でようやくジョルノがタオルを血液に変え、処置した
傷口どころか何もなかったかのように顔色が戻るまで様子を見ていたがジョルノがもう問題ない、放置して仕事に戻ろうと言い出したので了承し放置する事にした

可哀そうにナランチャは血なまぐさいソファーに一人ぐったりと寝かされたまま放置されることとなったのだった

ジョルノの執務室へと場所を移し、ジョルノがフーゴからナランチャの事情聴取を軽く求めるとフーゴは困惑した表情で説明をし始めた

「ナランチャはあの見た目と言動ですから割と舐められやすい所があるんです」
「あぁ…新組織になってからそういう輩がバーッと増えましたからね、わからなくもないです」

ディアボロの時はそんなこと一切させなかった、恐怖政治じみた組織で喧嘩なんか到底売れなかったが、今は別だとここぞとばかりに出張ってきているのはジョルノも知っている
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