文豪とアルけミスと

□可愛い年下をからかいたい
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「そう言えばもう長い事一緒に潜書していたり会派に居たことあるけど織田君僕のこと『徳田先生』とか『先生』としかいわないよね。なんでかな?聞いても良い?」と食堂で一緒の机の合い向かいになった徳田がカレーをつつきながらいうと織田が「何でって・・・」とキョトンとした後「他になんて呼べっちゅうんですか?」と不思議そうにいった

「普通に秋声でいいよ」って笑顔で徳田が言うと織田は「はぁ・・・」とカレーを一口頬張った。

「呼んでくれないのかな」っと徳田が言うと織田は「・・・そうはいうても徳田はん、わしとあんまし話さへんやんか。そないなんに急にまたなんで下の名前で呼べいうんです?」ともっともなことを言った

徳田が「いや、南吉君になんで織田君が僕を下の名前で呼ばないのかって聞いて来ていたから聞いてみようかなって。」というと織田は「あぁ、南吉君かぁ。納得ですわ。」とうんうんと頷きつつもまた一口カレーを頬張った

徳田は「で、言われてみたら確かに織田君には下の名前で呼ばれたことないなって話になってね。試しに今呼んでみてよ」といった

織田は「ん〜・・・えと、しゅ、しゅぅ・・・しゅうせぇ、はん?」と赤くなりながらも小声でもそもそといった

徳田と徳田の近くに座っていた太宰と織田の近くに座っていた安吾が固まってしまうと織田が更に紅くなって「・・・い、今の無しにしとってくれや!///」と慌ててカレーを誤魔化すかの様にかき込んだ

安吾が「イヤイヤいや、無理だろ。」といい、太宰も「何さっきの。可愛すぎか?」と口元を覆って俯いた

徳田は「聞こえなかったからもう一度言って貰って良いかな」と笑顔で言い切ったのを見て織田は「もう絶対に言わへんよ」と顔を赤くしたままで言いきった

相当恥ずかしかったらしい。一寸涙目である

太宰が「可愛い。(可愛い)」と真顔で言うと織田が「わ、わしはかっこ
ええやろ?可愛いってなんやねん。太宰君の方がかわええわ」と誤魔化そうとした

徳田が「でもさっきのは可愛いと思うよ?」というと更に赤くなった織田がスプーンを咥えて俯いたのを見て太宰と安吾がほっこりと和んだのは内緒の話しだ

いつの間にかきた南吉と賢治が子供独自の視点でばっちり赤い顔をみていたが織田はそれどころではないため知らん振りしておいた

南吉が「それで織田さんは秋声さんの名前読んであげないの〜?」って可愛らしい子供のおねだりみたいにいうと織田は「もういわへん。」とキッパリ断った

賢治が「なんで?さっきいってたじゃん。もう一回いってよ」と此方も可愛らしくいいつつ小首を傾げて見せた

織田は南吉達をちらとみてから「い、いややわ。皆して。そんな目で見いひんといてや。もう絶対にいわんからな」と恥ず
かしがりながらもいった

そしてその通りに絶対に二度と皆の前では下の名前では呼ばなかったという。


End

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