JOJOの奇妙な冒険U

□春だから
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冬の厳しい寒さから解放され暖かくなって人々の気分も服装も春仕様になってきたこの頃、仕事の方も一段落つき気が緩み、暖かい陽気についついフーゴはうつらうつらと睡魔に襲われてついにソファーでうたた寝をしてしまっていた

数分後、ジョルノが休憩しに来たがフーゴ以外に居ないのをみて「フーゴだけですか?…?」と話かけ、フーゴに近寄るとスゥスゥと寝息を立てて眠っているのに気がついた

ジョルノは静かに「…お疲れのようですね…」と呟き、キョロキョロと周りを見渡した

布でもと思ったのだが布はなかったし、今でも十分に暖かいので風邪はひかないかと考え直し、自分のコーヒーを静かに入れて何となく、寝ているフーゴの正面にあるソファーに腰かけた

暫しフーゴをジー、と見ていたジョルノはフ、とイルーゾォとの雑談の中で聞いた言葉を思い出した



(ジェラート『普段しっかりしてるのに自分には甘えてくれてるのって可愛いよね♪』イルーゾォ『あ、わかるカモ。気配に敏感なのに、自分が近寄っても寝てたりするとついイタズラしたくなるなぁ♪例えばこっそりキスしてみたりして!』ジェラート『イルーゾォっ、
イタズラのレベルひっくぅい!そこはもっとハデにやんなきゃイタズラなら!例えば襲ったりぃ(笑)』イルーゾォ『ジェラートが過激なんだよっ』)

その時はただただ会話の内容が恥ずかしくて聞き手に撤して黙ってレモネードか何かを飲んでいた気がするが今まさにその状況なのでは?!と考えてしまったジョルノはつい赤くなりコーヒーに慌てて口をつけた

少し落ち着こう、とジョルノがフーゴから視線を反らすと誰も居ないのが嫌でもわかり、何故だか先程よりも緊張しだした

誰も、居ないのだから此処で自分が寝てる人に単なる“イタズラ”を仕掛けても解らないんじゃないか、と言い訳を考えながらもつい、フーゴを起こさないように慎重に柔らかそうなフーゴの唇に自身のを重ねてしまった

そして直ぐ様フーゴから離れ、真っ赤に火を吹きそうな顔を片手で隠しジョルノはバタバタとその場を飛び出して逃げだした

自分のプライベートルームまでいきジョルノはジタバタと恥ずかしがりながらベッドの上で暫しの間悶えた

ーー…その一連の光景をイルーゾォが見ていたのを知らずに…

イルーゾォは鏡の中から
こっそりとフーゴが寝てる雑談室の様子をみていたのだった(起こしたら悪いかとおもっていた)

イルーゾォはニヤニヤとにやけながらもフーゴのいる雑談室に戻ってみるとフーゴが欠伸を噛み殺しながらもボンヤリと空中を見ていたので鏡から出てコーヒーを入れにいった

先程のジョルノのイタズラも教えてあげようとも考えて。

イルーゾォを視界にいれたフーゴは「…?何人の顔みてにやけてるんですかイルーゾォ…」といってややムスッとした

しかしイルーゾォは「嫌々、ぐっすり寝てたみたいだからさ?」といってから「それよりフーゴ、面白い物があるんだよ、実はさっきさぁ…」といってポケットから携帯を出しいつの間にか撮っていた先程の光景をフーゴに見せてしまった
………
……



数分後、ジョルノ以上に真っ赤に染まったフーゴが、ソファーの背もたれにぐったりと寄りかかり頭から顔から煙を出していたのが雑談室にきた人達に目撃されていた
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