jojoの奇妙な冒険

□紅茶と偏屈な漫画家(四部)
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「紅茶お代わりくれよ、露伴っ」と丈助がいって空になったティーカップをみせたら相席せざるをえなくなった露伴は「自分で淹れろ馬鹿助」とつっけんどんに返事した

なぜ仲が悪い方の二人が紅茶を一緒にのむ事になったのかというと

きっかけは共通の友人の広瀬 康一だった
康一が偏屈な漫画家(露伴)の家で食べたクッキーが美味しかったと言ったのを億泰と丈助にいったから億泰が「そんなに旨そうなら」といって食べに行った

丈助はそのクッキーと共に出てきた紅茶を気に入って、それ以降ちょくちょくと露伴の家に来ていた
露伴は最初こそ嫌な顔をして追い返そうとしたが、何度か康一と紅茶を飲みにくる丈助を気に入る迄になっていた

というのも紅茶やコーヒーの豆の種類が自分の好みと合っていて手土産として持ち込む物も悪くない為だ

それ以来少し変わっているがお茶飲み友達になったのだ

露伴が「昨日も一昨日も僕が淹れてやったんだぞ?たまには自分でやったらどうだい。」といった

丈助が「俺は露伴の淹れた紅茶がいいのっ。それに俺は客だぜ?」と返した
露伴は「…図々しいな、君は。まったくっ仕方ない」とブツプツいいながらティポットにお湯をわかした

お茶を一緒に飲む様になってから気づいたが、どうやら自分は丈助が好きらしい
生意気でちっとも可愛い気のない奴だから絶対に認めたくなかったが、認めざるを得なかった

 なぜか丈助の顔がちらつき、仕事していても仕事にならずにいたからだ

それでも露伴は自分からは口が裂けても自分の気持ちを言わない気でいた

恥ずかしいのもあるが何より今の関係だけでも充分幸せだからだ 露伴は自分とは無縁だったこの感情を暫く体験していたかったのだ

告白してフラれるのはあり得ない、何故なら二人して嫌なら近よりもしない様な性格しているからだ

だからもう少しだけこのもどかしさを味わっておきたかったのだ
「露伴〜、まだかよ〜」と丈助が呼ぶので露伴は内心ドキドキしながらわざとらしく溜め息一つ溢して「そんなにすぐ沸くわけ無いだろ」と文句をいった

丈助は「ん〜…そっか。じゃあ此方きてクッキーでも食べようぜ?」といってお茶受けに出したクッキーを一つ食べていた
露伴は「そのクッキーも君が持って来たのだろ?君一人で食べる気かい?」といった
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