□第二章
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「紗輝、紗輝、紗輝」
「こっちおいで」
お風呂から上がった匡祥は、寝室にいって紗輝にドライヤーをかけようとしていた。
「気持ちいいかぁー?」
「にゃーお」
さっきまでよごれて、汚かった白い子猫も、今ではふさふさの真っ白な毛のくりくりな目をしたとても可愛い子猫に変わっていた。
「さてと、もう遅いし寝るか?」
「くぅーん」
「ん?どうしたんだ?」
寝ようと思い、ベットに入ろうとしたとき紗輝は、寂しげな目をして鳴いてきた。
「くぅーん、くぅーん」
猫なのに、犬のような声が聞こえておどろいた。
(どうしたんだ?)
(はっ!そうかお腹が空いたのか)
「ちょっと待ってろよ」
そういって匡祥は、キッチンへ向かっていった。
ことことこと
「よし!これで大丈夫か?」
「にゃーん!」
匡祥がキッチンから、持ってきたのは少し温かい湯気のでたミルクだった。
なにも飲んでいなかったかのように、がぶがぶと飲んでいた。
飲み終わったのか少し白いひげにミルクを付けて毛ずくろいをしている。
(可愛いなぁ)