□第一章
1ページ/2ページ


「にゃーお、にゃーお」


「ん、なんだ?」

ここは、東京、池袋。


ある土砂降りの雨の日。


家路を急ぐ匡祥(ただやす)は、近道の路地裏に入り真っ黒な雨傘をさしながら歩いていた。


「にゃーお」

ボロボロのダンボールの中に入っている薄汚れた子猫。

この雨の中外においていたら死んでしまうかもしれない。


「お前捨てられたのか?」

「にゃー」

まるで人間の言葉がわっかっているように返事をする子猫。

「…一緒に来るか?」


「にゃー?」

何の感情かは、分からないが、このまま置いておいたらいけないような感情が芽生えた。


おもむろに子猫を抱き上げた匡祥は、バックの中に入っていたタオルで子猫をくるみ家え、連れて帰った。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ