shortstory
□桔梗
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俺には長年片思いしている人がいます
「ニノ〜」
「はいはい、何ですか今度は」
「翔ちゃんが鈍感すぎて疲れた」
俺にしてみればあなたも十分鈍感だと思いますけどね
「それでもコツコツ努力するしかないでしょ」
まぁ俺は努力しても報われそうにないですけどね
俺の好きな人は大野智
でも大野さんは翔さんが好き
だから俺は自分の気持ちに蓋をして大野さんの相談相手になることを選びました
俺が大野さんを好きで大野さんが翔さんを好き、それで俺はしっかりバランスをとっていた。そしていつか翔さんと大野さんが付き合って心からおめでとうっていうつもりだった。
「ニノ、俺ニノのことが好きなんだ」
は?
「ニノが俺のこと好きじゃないって知ってる。だからせめて好きでいることぐらい許してほしいんだ」
ちょっと待ってくださいよ、翔さん
「あ、でも彼氏になることは諦めてないから。ニノが誰のことが好きでも俺、絶対引き下がったりしないからね」
翔さんはそれだけ言って走ってどこかに行ってしまった。
いやいや翔さんそこは諦めてくださいよ。大野さんが可哀想じゃないですか。ついでに大野さんを好きな私はもっと可哀想なことになります!!
しかも今日はよりによって久しぶりの5人での仕事。大丈夫かな…俺