夢 時巫女シリーズ−スバルの足跡− リボーン
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「…まぁーだかなー。」
私はいつもどうり…いや、私達はいつもどうり帰るつもりだった。
そう、……つもり。
「…………………………………………あ、ああ゛あ゛!!思い出したらイラついてキター!!」
何処の男か知らないが、雪を軽々しく呼び出すとは!
!いや女かもしれない!
私達、かなーり幼い時からいっしょに過ごしてきたから、こうゆうのは度々あった。
まぁ中学入学してからぐんと増えたが…。
そう、雪はおモテになるのだ。
綺麗だし、かわいいし、勉強もできて、スポーツもできる!
…私の、私の自慢の自慢の自慢の幼なじみ(親友)なのだ!!
モテるのは当たり前何だが。
はっきり言ってテレビに出ている女優や、学校のアイドル笹川京子とは比べものにならないくらい、美なのだ!!
「…でもなぁー。いつか離れて行ってしまうって分かってもなぁー。…………寂しいなぁー。」
何だかむなしくなってきた頃。
「おっ!菜月じゃん!」
「山本。(さっきからブンブン聞こえたのはこいつか。)」
どうやら、居残って野球の練習していたらしい。
「雪待ってるのか?」
「(呼び捨て)うん。山本は居残って練習?」
「あぁ。最近俺ダメなんだよなー。で、今日ツナに相談したらさ、努力しかないって言われちゃってさ。」
やっぱりそうだよなーと苦笑いで言う山本。
「へぇー。ツナがねぇ。」
最近のツナはなんか調子がいいって言うか、ダメツナって感じじゃなくなってきてる。
雪も、何か気にしているようだし。
『ごめんな。待たせたなっちゃ。』
「あ、ううん。山本と話してたの。」
いつの間にかいた雪。
『………居残り練習か。』
何だか険しい顔で山本に言う。
「あぁ!最近俺ダメだからな。」
『………もう暗くなりかけてる。さっさと帰れ。』
確かに。怪我でもしたらそれこそダメだ。
「…んー。もうちょいやってからにするな。」
何だか、何だか。
「…焦ってるみたい。」
『あぁ。あんまり思い詰めないといいが…。』
「?雪?」
帰ろう。そう言って歩き出した雪。
ボーとして、少し悲しそうだった。
−運命ってやつなのかな−