「さーいしょーは ぐっちょこりんの、はーなくーそぺっ! 」

「こら馬鹿! せっかく拍手してくれたんだぞ。何だ、その始まり方は!!」

「えへへへ」


「延台輔と延王が、失礼なことをいたしました」
「おれもかっ?!」(尚) 「主上が、まだ話しておられますよ」(景)
「拍手、まことにありがとうございます」


「ところでだな……今は、ジャンケンしてたんだーっ」

「馬鹿が変な始め方をしたのでな、不快な思いをさせてしまった」

「おい尚隆! おまえ、さっきからおれのこと馬鹿 馬鹿 言ってるけどな、そっちの方が、よっぽど不快だと思うぞっ」

「仕方なかろう。字なのだから」

「うっぜーーー!」



「ところで……延王と六太くんは、なぜいきなりジャンケンを?」

「組分けだよ!」

「組分け?」

「どっちが陽子となr」
「言うな!」

「ぎょ、ぎょめん(ごめん)……」

「組分けとは……これから関弓を回るための、ですか?」

「そうだよ景麒〜」

「なら、私は景麒とジャンケンすればいいんだな?そして、勝った者同士、負けた者同士が(ペア)になる、と

「そういうことだ」

「ちょっと待ってください!」

「景麒……。なんだ?」

「ここは、皆で “組み分けグッパー” をしましょう」

「「はぁ???」」
「景麒から、可愛い言葉が……」

「おまえ……まさか、景麒も陽子と……?!」

「……」

「うっわぁーー! やっぱそうなんだ!!」


ちょっと……あまり、ウチの台輔をいじめないでくれませんか……?

申し訳ないです……。台輔にも、言っておきます……


「女怪が女怪に怒られてるっ?! あるのか? あんなの!!」

「なんか親同士の会話みたい……;」


「景麒! ちなみにおれは、尚隆と組になるのが、嫌なだけだからなっ」

「おいっ!」



「──あっ、陽子〜?」

「その声は……楽俊っ!」

「久し振りだなぁ〜」とててて…

「そうか、関弓だもんな。確かに会うこともある」

「あっ、延王に台輔も。こんにちは」

「よう楽俊! 久しぶりー」

(一番の天敵が……)(尚、景)




「陽子、今日はどうしたんだ? みんなで散歩?」

「まあね。学習、かな」

「おれたちの遊びも含めて」
「だから言うなと言っている」



「──おや、こんなところで」

全員:(なんかまた来たぁーー;)


「げ、よりにもよってお前か……」

「げ、とは失礼だよ、風寒」
「風漢っ!!」

「あの、こちらは……?」

「こう見えても、どこぞの国の太子だ」

「あぁ、卓郎君であらせられますか」

「へえ、楽俊はなんでも知ってるんだなー」

「あなたは?」

「あっ、景王陽子です」

「へぇ! あの、面白い初勅を出された……」

「し、知られてましたか;」

「はい。ついでに、供王にも伝えておきました」

「いや、なぜですっ?」





「──お、六太、ほら。妖魔だ」

「ほんとだ〜」

「『ほんとだ』って、六太くん……延王もだけど、なんか軽くないですか?」

「だってべつに、普通だもんな〜」

「え??」

「ずいぶんと昔、三騎六畜に妖魔を加えたんだ。おれが」

「はぁ……それは、なぜ?」

「アニメで教えたろう」

「あ、」

「アニメの時は おれもいたなぁ、確か」

「ああ。わたしと一緒に、話を聞いていたな、確か」

「三騎六畜の詳しい話は、まあ原作だよなー」

「ですね」


「──にしても、あんなに堂々と、妖魔が街を歩くとは……」

「さすがのお前さんもびびったかい。風来坊」

「さすがに、ねえ」


「あの妖魔、天犬ですね」

「天犬、かぁ……」

「天犬、なぁ……」

「どうしたんです、六太くんに延王も」

「──あ、なあ陽子。あの人が飼い主かな」

「え? どれどれ」

「ほんとだ。ずいぶんと若いねえ」


「「あ」」

「?」

「ちょ、尚隆、あれ……」
「だよな、六太……」


「「更夜あぁーーっ!」」

「っな?!」
「グルルッ!!」

「六太くん? 延王?!」
「どうしたんです!」
「知り合いなのかな」
「おやおや、抱きついちゃって……」


「おっまえーー、こんな所でどうしたんだよおぉ」

「ろ、六太?!」

「うんうん!」

「久し振りだな、更夜」

「延王……どうも」



「あっ、そうだ陽子! おれの友達の更夜! と、天犬のろくた」

「そうですか。景王です、はじめまして」

「はじめまして。わたしは犬狼真君」








「え」







「ちょっとおぉ?! いいんですか? カミサマがこんな所にいて!」

「あなたもそうだろう」

「! で、ですが……」


ちょっと……あまり、ウチの主上をいじめないでくれませんか……?

申し訳ないです……。小さいのにも、言っておきます……


「あ、まただ。強いな、景麒の女怪

「うん……」






──時は過ぎ、夕暮れ──




「じゃあ、またなーっ!!」

「今日は、どうもありがとうございましたーっ」

「陽子、またな〜」

「楽俊も、元気でねー」


「……帰りましょうか、主上」

「ああ」





−−−−−−−−−−−−−−



陽(今日は楽しかったなあ。帰ったら早速、祥瓊と鈴に報告だ)


景(二人で回れなかったのはショックですが……あとで、泰麒に文でも書きましょうか……)


尚(男だらけだったじゃねーかぁ!!)


六(更夜にも会えたーっ。ああ嬉しいなぁ〜)


楽(あ、課題……やってなかったぁ!!)


利(帰る前に……また、珠晶のところに行こうかな。更夜(しんくん)に会った、って伝えよう。あそこの麒麟、面白いし


更(雁国の視察完了……。そろそろ、黄海に戻ろうかな)


ろ(楽俊(ネズミ)って、美味いのかなぁ)









尚、景(今度行く時は…陽子(しゅじょう)と二人きりで!)






おわり。。





すんばらすぃ挿絵は、まぁお茶でもどうぞのモッツァレラチーズさまに描いていただきました!!
一言添えてくださると嬉しいです〜(この話についてじゃなくてもいいですよっ)






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