NARUTO中編集1

□Tired1
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〔シカ視点〕


「ナルトー!!」
『サークラちゃん!どうしたんだってば?』

ナルトは、にこやかに笑いながら振り向いた。

いつ見ても完ぺきな演技だ。

あれのどこに力があると思うだろうか。それも、里、いや、世界最強の。





「ホント、いつ見ても完ぺきだよなー。」
「シカマル?あんた何言ってんの?」
「…………何でもねえー。」

忘れてた。

今は、任務帰り。こいつらもいるんだった。

口うるさい幼なじみのいのに、同じく幼なじみで常にお菓子ばっかり食べてるチョウジ。
そして………


「にしても、元気だなぁ〜、ナルトの奴は。」


煙草を吹かしながら、やる気のなさそうに言う担当上忍の、アスマ。




「早く帰りてぇー(ナルトのとこに)。」
「シカマル、今回の任務の間、ずっとそればっかりだったよね?」
「(そうだったか?)チョウジ、お前はお菓子の食い過ぎだ。」
「だって、おいしいからね!」


はあ〜……

俺は疲れて、深いため息をついた。
こいつらとはチームとしては、息は合うが、それ以外では、悪くはないが、……疲れる。

できるなら、とっとと報告書提出して、帰りたい。


「……夜の方が楽ってどうよ……。」


「シカマル?何か言った?」
「んや。」

いのの言葉に、フルフルと首を横に振りながら、頭では別の事を考えていた。

「(この1週間の任務、あいつ1人でやってたんだよなー。あいつ、里外任務って、やらしてもえねえからな〜。
 うわー、今日の任務、どれだけあんのか知らねえけど、全部渡されそう)」

やだなー、と考えながら、口元には笑みが浮かんでいる。



「顔が歪んでんぞ、シカマル。」


アスマの小声の指摘に、俺はヤベッと、慌てていつもの顔に戻す。

「(ん?)アスマ?」
「なんだ?」
「いや……。」


なんだ?何か違和感を感じた。

しかし、それが分からず、言葉を濁してしまう。
頭の中で、1人悩むシカマルを、アスマはチラリと見て、口端をつり上げた。

しかし、俺はそれには気付かず、わけもわからない違和感に夜まで悩まされ続けた。





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