『届かない真実』 完結
□4.誘い
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「夏のレギュラーは、氷帝、立海と合宿することになった」
「夏のレギュラー?……ってことは、アイツも行くってことっスか?」
「……仕方ない。向こうからの申し出だ。しかも宿やコートを用意してくれているからな」
「でも、アイツが情報売ってた奴らっスよね?」
リョーマ以外のレギュラー陣が集められて、手塚から説明を受けていた。
氷帝からの合宿の申し入れだが、断ることはできない。
「部長、何で噂を青学内だけにしてるんスか?」
「海堂、考えてみろ」
海堂の質問に、乾が答える。
「情報を売ってる相手は、氷帝と立海だ。向こうにまで噂が広がれば、おそらく向こうは否定する。
そうなると、二校相手に、俺たちは不利になる確率が高い。……しかも、氷帝には跡部がいるからな」
「そうスか……」
乾の説明に、海堂だけでなく、桃や菊丸も納得したように頷く。
「合宿中は、不本意だが、裏切り者に対する制裁はなしだ。ただし、目を離すな。
動かぬ証拠を手に入れるチャンスでもあるからな」
「「「了解っス!!」」」
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