『4つのハートのclover〜幸せ〜』 完結

□4つのハート3
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最後の一戦。




青学ルーキーで青学の柱のリョーマと、氷帝2年で次期部長候補の日吉。

誰もが勝負の行方を見守る。









「ふん、下剋上だ!」




リョーマに勝つ気満々の日吉に、3人―――宍戸、岳人、ジローは内心頭を抱える。


正直な話、今のリョーマの強さは知らない。

けれど、昔以上に強くなってるだろうことは簡単に予想できる。


それに、リョーマには勝ってほしい。

例えそれで氷帝が……自分たちの学校が負けるのだとしても、俺たちのリョーマは強いのだと、見せつけたい。




……でも、全国大会に行けるのは上位3校。

ここで負ければもう次の試合で負けることは許されない。

(自分たちの学校が負けても構わないと思っていたとしても全国大会にはいきたいのだ。矛盾していたとしても……)


そう考えると、日吉には勝ってもらわないといけないのだ。


……そう、勝ってもらわないといけないのだが……






「「「(リョーマの奴、ハイテンションの上に最高のコンディションだし……)」」」







恐らく……というか確実に先ほどの試合に当てられたのだろう。

どうしても普段の落ち着いてる雰囲気(周り曰く生意気で冷静)なためあまり知られていないが、
もっともリョーマが強くなる瞬間はすごくハイテンションになるのだ。

普段冷静に見えるのはそこまで熱くなるのに時間がかかるためだ。


本当、最後まで持つのか!?というほど最初から飛ばしてくる。

体力バカという言葉があるが、この時のリョーマそのものだろう。


疲れ知らずとは羨ましいと、昔思ったことあった。

ただ、この時のリョーマは手加減というものを知らない。


おそらく、どんなに日吉が頑張っても振り回されて終わるだろう。





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