『Lost and Rescue〜囚われた心〜』 完結
□第1部 脅かされる心10
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全国大会後、特にコレといった変化はなかった。
一応形だけ3年は引退。
レギュラーは様子を見にちょこちょこ顔を出していたりするから、あまり変わったことはなかった。
部長・副部長は一悶着あったが、桃城が部長、海堂が副部長で落ち着いた。
「越前ー、帰るぜー!」
桃城と海堂、時々手塚も混じってリョーマと一緒に帰る。
最初は渋っていたリョーマも、南次郎と氷帝トリオに言い負かされ、今ではそれが普通になっていた。
懸念していた発作も、あれから出てはいない。
油断するわけにはいかないが、落ち着いているのは事実だ。
「越前、あれって……」
「……亮兄、岳兄、ジロ兄……」
帰り道、5Mほど先に見える人影。
氷帝トリオでリョーマの幼なじみたち。
引退したからと、こうやってほぼ毎日のようにやってくる。
「リョーマ!ゲーセン行こうぜv」
「テニスしようぜ!」
「一緒に寝なE〜?」
三者三様の言葉に、リョーマは困ったように3人を見る。
いつものことなのだが、全員が全員とも違う言葉をくれるから反応に困るのだ。
まぁ、たいてい放っておけば……
「ゲーセンだろ!?」
「テニスだぜ!ゲーセンとか激ダサだろ」
「え=、リョーマと寝るんだC〜」
と本人そっちのけでケンカを始める。
これが始まると長いのだが……
「越前、行くぞ」
「そうそう、相手するだけ無駄だろ」
「ふん、バカが……」
と、青学トリオがその場からリョーマを連れだす。
この後は……
氷帝トリオが気づかず青学トリオと帰るか
氷帝トリオが気づいてトリオ対決をしながら仲良く(?)7人で帰るか
のどちらか。
……結局「帰る」という結果なのだ。
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