『君が笑顔でいるために』 完結

□10.Heated
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関東大会決戦―――

    青学VS立海大






決勝当日


コートの周りには青学・立海の生徒及び氷帝、山吹中と、たくさんの学校が訪れていた。

リョーマはそれを、ファンタを飲みながらぼぉっと見ている。

立海の部長は病気で入院中………手術中のようだ。

部長がいない同士。


―――副部長は大変そう。


のんきにそんなことを考える。










「行くぜ、越前!」

「ウィース」


桃先輩に呼ばれて、飲み干した缶を缶入れに入れてコートに向かった。









ガチャ

ワアァァ―――――ッ


入るなり、青学側が盛り上がった。




………ウルサイ。



帽子を深くかぶって、顔を隠す。

テニスをしに来てるのだ。自分たちは見世物じゃない。



桃城の陰に隠れていると、再び相手側コートで声が上がった。

ようやく、立海大が来たようだ。



「……ねぇ、桃先輩」

「あん?」

「あの人、中学生っスか?」


リョーマが指示したのは、背の高い黒い帽子をかぶった男。


「おい!あれは立海の副部長の真田だぜ!?」

「へぇ〜」


なら、あれが自分の対戦する相手か……


リョーマは帽子の陰から真田を観察した。

どっからどう見ても中学生には見えない。



「まっ、何でもいいけどね」




―――強い相手なら。






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