『壊れてしまう前に…』 完結

□17.終わり
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結論から言うと、ストーカー男は捕まった。

日本にも来れなくした。

あとは、立川りえだけだ。











「立川りえさんですね?」

「はい」

「ストーカーをしていたという男の共犯で、署までご同行願います。

「え!?」


朝一で青学のテニス部に警察が現れた。


「りえ!」

「私……そんなの知りません!」

「ですが、証拠もあります」


涙を浮かべて被害者面をする立川だが、警察は顔色一つ変えなかった。

実はこの警察官、"リョーマ守ります!隊"の一人でもあるのだ。

今でも、無理やり連れて行かないように自分を押えている。


「何かの間違いでは?」

「それはねーよ」

「!?跡部!!」

「俺もちゃんと見たし、ムービーにも撮ってあるで?」

「忍足……」


誰も驚きを隠せない。


「ついでに、越前リョーマ君に対する暴行罪もおまけについてきますからね」


精神的に追い詰められ、一時は危なかったリョーマ。

リョーマを追いつめた女に、同情なんてしない。


「りえ?」

「告白したのはお前だろ、立川」


跡部の言葉に、勢いよく顔を上げる。

鋭い瞳に射抜かれて、違うという言葉が出てこない。


「なっ!そんなわけないにゃ!」

「そうだぜ!」


立川を守ろうと、口々に叫ぶテニス部員。

跡部はそれが哀れにしか見えなかった。




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