『届かない真実』 完結
□6.合同練習
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今日は3校合同練習。
ルームメイトとの試合だった。
リョーマは真田VS宍戸の試合の審判。
「ウォンバイ 真田、6−2」
真田の圧勝だった。
「んじゃ、次は………」
「越前、俺様と戦え」
「……跡部さん……」
突然入ってきた跡部に、リョーマは疲れたように名を呼んだ。
「やられにきたの?」
「ハン。後で泣いても知らねぇ―からな」
「上等。ウィッチ?」
「ラフ」
「じゃあ、サーブはもらうね」
「負かしてやんよ」
憎まれ口をたたきながら、二人はコートに立つ。
「越前サービス!」
「ウォンバイ 越前!6−4」
「ちっ、やっぱり強いな……リョーマ」
「景吾もね。……てか、ファーストネームで呼ばないでよ」
周りには氷帝と立海しかいないからいいけど……
リョーマは呆れながらも、嬉しそうに笑った。
その姿があまりにも可愛くて、鼻を押えて倒れる者が続出した。
「アーン?お前ら、いい度胸だな」
「みんな、……覚悟はいい?」
帝王と魔王が登場。
屍の山が一瞬で出来上がった。
「……次は、精市が相手してよ」
「もちろん、リョーマのお願いなら、断らないよ」
「ウォンバイ 越前!!6−4」
「………景吾と一緒って嫌だな」
「お前も負けといて、何言ってやがる」
その後も、何人かがリョーマに挑んだが、見事惨敗。
誰一人、4ゲーム以上取らせてもらえなかった。
………それを遠くから見つめる青学レギュラー。
その目には、憎しみの色が宿っていた。
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