『届かない真実』 完結

□5.合宿開始
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―――ブオォォォ


「部長、合宿って、どこでやるんスか?」

「跡部の別荘だと聞いている」

「……別荘にテニスコート……すごいっスね」


リョーマ以外のレギュラーは、わいわいとバスの中ではしゃいでいた。


「別荘……(って、この道ならあそこか……)」


心当たりがあるのか、リョーマは窓の外を見ながら、フッと笑った。


よく、三人でテニスをするために行ってたのを思い出す。

緑があって、自然に囲まれた空間のあるあの別荘は、リョーマのお気に入りだった。

……まぁ、だからこそ、跡部邸のテニスコートや幸村邸のテニスコートを使用せず、
少し離れたこのテニス用別荘に行っていたのだけど。




「あと、十分もすれば着くからね。用意しとくんじゃよ」


竜崎先生の言葉に、散らばったお菓子の袋などを片付け始める桃城と海堂と河村と大石。

菊丸はまだ食べてるし、残りの三人は、自分の世界に入ってるし……。


リョーマは、それを肌で感じながらそろそろ見えるであろう別荘の入り口を探した。




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