テニス短編
□Hospital Lover 中編
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リョーカと出逢って2か月。
手塚は久しぶり(でもない)部活に顔を出した。
生徒会の仕事の引継ぎも問題ない。
「あっ!部長!」
「……桃城。俺はもう部長じゃない。今の部長はお前だろう」
この会話も何回目だろうか。
部活に顔を出すたび言っているが、相変わらず学習しない奴だ。
「……越前はどうした?」
辺りを見回すが、見当たらない。
「ああ、越前ならあそこっス!なんか、跡部さんが来て、2人で話してます」
桃城の指さした方には確かに越前と跡部がいた。
一切説明はされていないそうだが、よく口喧嘩をしているらしい。
結局、跡部が折れる形で決着がつくらしいが……
「(……一瞬、越前がリョーカに見えたのは気のせいか?)」
今は2人でじゃれているようだが、跡部の表情がリョーカに向けるそれと同じだった……。
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