『届かない真実』 完結

□16.目覚め
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少しすると、跡部の後に出て行った柳が戻ってきた。

「少しだが……情報は得られた」

「本当?」

「……ああ」

「話せよ」

「!?跡部……」

ようやく帰ってきた跡部は疲れた顔をしていた。

どうやら、相当な毒舌を受けてきたらしい。


「……おつかれ様」

「……途中で、電話を切ろうかと思った」



……ずいぶん酷かったらしい。今夜、夢に出てきそうだ。


「それで、何が原因なんだ」

これで、リョーマの性格なんて言いやがったら、今すぐに各家に乗り込んでいきそうな空気だ。


「…………越前リョーマが…………」


妙な空気の中、柳はゆっくり話し出した。


「越前リョーマが、氷帝と立海に青学の情報を売っているらしい」


「「「「「……………………」」」」」


チコ・チコ・チーン……




 はああぁぁぁーーーー!?





「青学はバカか!?」
「何でリョーマが情報売るんだよ!!」
「おかしすぎるC〜〜!!」
「……ウス……間違ってるっス」
「プリ」
「何考えてんだ!?青学は!!」
「てか、それぐらいで青学はダメになるんスか!?」
「たるんどる!!」
「それぐらいでつぶれるなら、とっとと潰れてしまえ!!」



一瞬固まった後、次々と怒鳴り散らすレギュラーたち。

跡部と幸村の後ろには、真っ黒なオーラが現れ、誰も近づけそうにないほどの空気を醸し出している。



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