『届かない真実』 完結
□15.期待
2ページ/4ページ
『着きましたよ』
「Thank you.」
二人はタクシーからおりると、早る心を抑えて、インターホンを鳴らした。
「Who are you?」
「Keigo Atobe.」
「Seiichi Yukimura.」
ーーーーーガラッ
「けいご!せいいち!」
中から飛び出してきたのは、成長したリョーマだった。
クリクリとした大きな瞳に、緑がかった柔らかい黒髪。
テニスをしているのに、白い肌。
間違いなくリョーマだ。
「久しぶり、元気にしてた?」
「Yes.元気だよ」
「J大会で優勝したんだってな?おめでとう」
「Thanks.けいごたちも、テニスしてる?」
「「もちろん」」
「じゃあ、明日しよ?」
かわいらしく首を傾げるリョーマに、二人はノックアウト。
可愛らしさ+笑顔。
昔より、レベルUPしていた。
「あれ?そういや、リョーガは?」
「ああ、いないよ?どっかに消えた」
「「は!?」」
「忘れた頃に、現れるんじゃない?」
分かんないケド……
リョーマはそういって、二人を中に促した。
久しぶりに会ったため、募る話はいっぱいある。
三人は南次郎が呼ぶまで、ずっと他愛も無い話をしていた。
・