『届かない真実』 完結
□14.記憶
5ページ/5ページ
「え?アメリカ……ですか?」
「ああ。日本はこれ以上危険だしな。リョーマ自身、トラウマとして残しそうだから、アメリカに行こうかと思ってな」
「もう、日本に戻ってこないんですか?」
「さぁなー。もしかしたら、中学になる頃ぐらいには戻んじゃねぇーの?次はここじゃない場所に」
「ここじゃない場所?」
「東京にも、一つあるからな。もしかしたら、次はそこだな」
「そうですか………」
二人の落ち込み度は凄かった.
しかし、リョーマの為なら仕方ない。
……どうせ、会いたくなったら自分達がアメリカに行けばいいし?
「わかりました。アメリカなら子会社あるし、それの偵察とか何とか言って、様子見に行きますね」
「いつ、出発するんですか?」
「そうだな。……1週間後かな」
「「1週間後!?」」
急ぎすぎる引っ越しに、二人は驚きを隠せない。
でもやっぱりリョーマの為なら……
どうせ、会いたくなったら・・・以下略。
「じゃあな、リョーマ。テニス、やめんなよ?」
「次はアメリカで会おうね。僕たちのこと、忘れちゃダメだよ、リョーマ」
「ケーゴ、セーチ、また会える?」
「「もちろん」」
「うん!またテニスしようね!!」
そういって、リョーマ一家はアメリカに旅立った。
それから再会するのは3年後である。
15.期待