『届かない真実』 完結

□10.苦痛
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「うっ……」


それから30分。リョーマは身体を無理やり起こすと、着替えるために一歩踏み出した。

土・日は青学だけじゃなく、他校も休みになる。


……跡部たちが来るかもしれない。



「ごめんなさい。……景吾、精市」


きっとバレる。顔に傷を作って、バレないわけがない。


リョーマは、一粒の涙をこぼして、謝った。

相談しなかったこと。連絡しなかったこと。そして………心配をかけてしまうことに。



リョーマはそのままバランスを崩して、前に倒れていく。

もう、リョー―マに身体を支えるだけの力は残っていない。




……帰らないと……いけないのに……




「「リョーマっ!?」」




二人の声が聞こえたような気がした。

そこで、リョーマの意識は闇に呑み込まれた。



11.後悔
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