テニス短編
□大晦日
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「「「いただきます」」」
年越しそばと、おせちの余りを食卓に並べて、三人は仲良く食べた。
テレビでは、紅白歌合戦をやっている。
「リョーマ、除夜の鐘はお前がならせ」
「ヤダ」
めんどくさいから
リョーマは一言で切り捨てると、テレビに集中した。
南次郎が嘆いているが全く気にしない。
「そういえば、部活の先輩の方から、電話があったわよ?」
「誰?」
「手塚さんって方と、不二さんって方と、菊丸さんって方と………」
「ちょっと待って!!何人いるの!?」
「15人ぐらいだったかしら?」
「………部活の先輩で、15人??」
「ええ。氷帝と立海のテニス部の方からも……」
「ああ………」
そういえば、部活の休みに入る前に、氷帝の跡部さんや、立海の真田さん、幸村さんから何かいろいろと誘われていたのを思い出した。
「で、なんて?」
「えーっと、ほとんど全員同じ内容なのよ。
………初詣、一緒に行きましょうですって」
「………全員、断った??」
「まさか。明日の朝、来るらしいわよ」
「断っといてよ!!」
15人も来られても困るだけだ。
しかも、一緒に初詣行くなんて言ってないし!!
でも、来るというのだから、仕方ない。
リョーマは疲れたように溜息をつくと、もうどうにでもなれとでもいうように、手を挙げた。
お手上げ
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