『Lost and Rescue〜囚われた心〜』 完結
□第1部 脅かされる心2
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「あー!やっぱりお前もテニス部に入るんだな!!」
「……うるさい……」
「ふふん。俺はテニス歴2年なんだぜ!」
「……だから?」
「え……越前……」
「じゃ、行くから」
「あっ!おーい!もっと相手しろよ〜!!」
「堀尾君、リョーマ君のこと気に入ったみたいだね」
「うん、そうみたい」
「「大変だね、リョーマ君も」」
* *
「集合!」
「新入部員はとりあえず素振りから。2年、3年は試合形式で打ち合い、レギュラーは乾の練習メニュー、以上!」
「ねぇ、今の人誰?」
「手塚部長だよ。この部で一番強い人なんだよ」
「へぇー」
一番強い人……ね。
戦ってみたいかも。
「ほら、リョーマ君!素振りしなきゃ」
「え?あぁ……」
1,2,3,4,5………
「素振り、何回したらいいんだろうね」
「そういえば、回数言ってなかったよね」
「あ、ボール飛んできた」
「リョーマ君!危ない!!」
「…………」
トンッ――――ヒュッ
「す、すごーい!!」
「一瞬で身体入れ替えて返しちゃったよ……」
「すっげー、越前!」
「ちっ、何だ、あいつ……」
「生意気な……」
――ガヤガヤ……ザワザワ……
「やるじゃん、お前!」
「あ、桃城先輩!!」
「桃ちゃん先輩でいいぜ!」
「……おもい……」
「お前、名は?」
「人の名前聞くなら自分の名前から……じゃないの?日本って。……てか、離して」
――ドンっ
「おっと……わりぃわりぃ。俺は2年レギュラーの桃城武」
「ふーん、越前リョーマ」
「越前か」
「何してる、桃城」
「よぅ、海堂」
「……すごいね、リョーマ君。2年レギュラーの先輩に気に入られちゃったよ」
「うん……」
――――すべての始まりはきっとここからだった……
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