novel

□君のとなり
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「おはよ。今日も寒いね」

マフラーにうずめたままの口で、ハギョンは隣に話しかける。
返事はない。いつもの事か、なんて考える。寒い寒い。息が白い。空気が重い。
ほかの子達に、テグンが怖がられる理由がなんとなくわかった気がする。黙ってるのにすご威圧感。

なんて間に車は来て、少しの安堵。も、束の間。

「後ろ......」

服を掴まれて小さな声。
助手席に乗ろうとして上げた足を下ろす。
テグンが乗り込むのを見て思う。後ろって、まじで1番後ろなのかよ

呆れつつ、1番後ろに。
テグンと肩を並べて、座った。
180ある男が2人。窮屈だけど、別に嫌じゃない。不思議な感覚。
言葉にするの、ちょっとむずかしいや

マネージャーから、珍しいなって声。テグンは声を発さない。いつものこと。

「眠たいんだ、毛布1枚しかないし」

一緒に寝ようと思って。毛布を見せて笑うけど、一瞬声が裏返る。
変に思われたかな?ドキドキしながらテグンの肩に頭をのせる。
あくまでも、自然に。自然に

テグンのセーター柔らかくて、いい匂い
同じ洗濯機で洗ったはずなのに、まるで別のものみたい

テグンが着てるからかな
ああ、本当に眠たくなってきちゃった
寝てもいいかな?いいよね?少しくらい、俺にも睡眠時間くれてもいいじゃん
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