novel
□雪
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思わず前のめりになってた体を元に戻した。
あの同い年は、なんとも危なっかしい奴なのだ
末っ子のあどけなさがグループの長男、リーダーとなった今でも残ってるのである
まるで母親の様に心配して愛してやらないと駄目なのだろう。
髪に白い雪が乗ったままのエンを見つめてたら
いきなりクルって横を向いて満面の笑顔を見せてきた
「ばか、風邪ひくだろ」
届くはずもない言葉をつぶやく。
素直で、純粋で、真っ白で、少し儚くて
誰よりも雪らしい雪より素敵で可愛らしい同い年
寒くたってあんなに楽しそうで綺麗な笑顔が見られるなら
「毎日雪が降ればいいのに......」