世界が変わる

□第三章
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優香ちゃんが挨拶しに行く。

そして皆を集める。



「皆知っているとは思うけど、春からSのリーダーに就任される宮澤さんが来てくださいました!」


「皆、お疲れさまです!」




宮澤さんがにっこり微笑んで爽やかに挨拶すると、私たちも一斉に「お疲れさまです!」と挨拶。

でもその表情は緊張していたり、目がハートだったりと色々…。



私は多分普通。

そう、絶対に普通の表情。





「ねえ、見て見て。玲奈ちゃん、すっごい嬉しそう」

「あんな玲奈さん、初めて見ました…」

「古川に新たな萌えが始まった予感です!」





抑えきれてないの?!

ねえ、私の顔ってそんな分かりやすい!?




宮澤さんが「堅苦しい事抜きでね!今日は皆と挨拶と言うかお話しに来たんで!」と言う。

皆にすぐ取り囲まれる宮澤さんはニコニコと話をしている。




ああ、いいなあ…私もっ、私も行きたい!

でも行けない!





「玲奈ちゃんもいったら?佐江ちゃん、人気者だから話す時間なくなっちゃうよ?」

『珠理奈ぁ…でもぉ』





遠くからじーっと見つめている私が怖かったのか、珠理奈が心配そうに言ってくれるけど…





「玲奈は舞台からこっち、大ファンになっちゃったんだよねー?」

『優香ちゃん!…いや、そうかも、しれないけど…』

「あはは〜、玲奈ちゃん素直だ〜」




優香ちゃんと珠理奈がニヤニヤしている。

大ファン、っていうとちょっと違うのかもしれない。

宮澤さんは周りに集まってくる一人一人に笑顔で応対している。

なんか…絵に描いたような王子様キャラ?





「宮澤さん…!会えると思ってなかったので緊張してます…」

「綾巴!相変わらず可愛いねー。佐江の推しメンだからね?」

「どうしよう…すごく嬉しいです…」





綾巴…宮澤さんにデレているのも可愛いよ、可愛いよぉ。

そして綾巴を愛でている宮澤さんも素敵…。





「…玲奈ちゃん、Wで楽しんでいるように見えるね…」

「しっ、珠理奈…そっとしておいてあげようね」




優香ちゃん、ありがとう…私の事はそっとしておいてください。



するとそこへ意外なメンバーが近寄って行く。
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