世界が変わる

□第十四章
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陽菜 Side




色々なことがあって頭の中がぐちゃぐちゃすぎる。

面倒くさいって思って考えるのをやめたいけど、それをやめさせてくれないのがもっと面倒。

みぃちゃんから色々突っ込まれたのは確かにショックだったし、優子が何か思ってるのはもっとショック。




だけど、もっともっとショックなことがあった。




佐江ちゃんから終わりにしようって言われた。





そんな日がいつか来るかもしれない。

でもすぐには来ないと思う。

そう思っていた陽菜は自分でも信じられないくらいのショックを受けたの。

佐江ちゃんが、そんなことを言うなんて…。




優子を失うかもしれない。

佐江ちゃんを失うかもしれない。





二つの思いがあったけど、陽菜は自分でもびっくりしたことがあったの。

それは、まだはっきりと口には出せないけど…。





「にゃんにゃーーん!」

「あ、優ちゃん…」

「んん?どうしたー?今日の姫は元気ないなぁ?」

「そ、んなこと、ないけど…」

「むむぅ…歯切れが悪いし…何か嫌なことあった?」

「んーんー…だって陽菜が気まぐれなことはよく知ってるでしょ?何かあったわけじゃないよー」






何となく、この前冷たくしてしまったのもあるからか、ちょっと優しくしようとしてしまう。

こういうのって…最低かもしれない。

でも優子は分かっているのか、いないのか、すごく嬉しそうに抱きついてくる。






「あはー、それならいいけどー…でも何かあるならちゃんと言ってね?」






最初はでれっとした笑顔で、最後は少し心配そうな顔で。



「優子は優しいね」

「…へっ!?小嶋さん、どうした?何か変なもの食べた?」

「何それー、失礼だよー」

「あはは、だって…そんな風に他の人に対して言うなんて珍しいなって思って」

「むう、そんなことないよ。陽菜だって無関心だけじゃないんだもん」






本当にー?具合悪いんじゃないー?とか冗談ぽく言いながらも優子は陽菜を心配してくれる。




陽菜は優子をすごく好き。

だから付き合う事にした。




だけど…結果的にはその判断は間違っていたのかな?

優子の求めてることって友情の延長だったのかも。



だから陽菜にキスしかしない。

抱いてはくれない。



そんな優子に陽菜は素直に求める事も出来ない。



何が間違ってて正しいのか、答えは出てこない。
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