世界が変わる

□第八章
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玲奈 Side



いよいよ…いよいよやってまいりました!

考えてみるとそこまで待つほどの日数経ってないけど、でも、待ってたの!





「高柳さん、こちら松井Jです。不審人物発見いたしました」

「はい、Jさんですね?こちら高柳。明らかに浮き足立っている模様」

「お二方、こちら古川。デレデレしている怪しい玲奈さんに萌えっ」

『みんなうるさーーーーーーい!!!』





いつも思うの。

どうして私はこんなに隙だらけなのかって。





『ふっ…何だか私のポジションってブレブレ…』

「あ、玲奈ちゃんがへこんだ」





珠理奈の声で我に返る。

駄目駄目!
今日こそはこんなネガティブな気分とはさよなら!

でないと…今日が…勝負だからっ!





「玲奈さんが…燃えてる!」

「そんな燃えてる玲奈さんに古川は「あ、燃えと萌えをかけるとかいいから」珠理奈さーーーん…」





そうやって皆で私をいじればいいんだ…それで盛り上がってくれるなら…。






『ちゅーん…』

「あーあ、いじけちゃったよ」

「珠理奈さんが苛めるからじゃないですかー」

「だって玲奈ちゃん、面白いんだもんー」





そう言いながらも珠理奈が隣にやってくる。






「まあまあ、玲奈ちゃん。皆応援しているんだよ」

『そうなの…?』

「ああ、もうすっかり信じられない目になってるよ…玲奈さん」

「鳥も悪乗りするからだろー!」

「あいりんだって何か乗っかってたじゃん!」






世の中って平和だね…。



思わず古柳夫妻の漫才を眺めてぼーっとしていると、



「今日、佐江ちゃんとは舞台が終わってから待ち合わせ?」

『うん。前に待ち合わせたお店…あ、皆に教えてもらったお店ね?そこでご飯食べようってことになってるよ』

「へー、同じ店でよかったね!玲奈ちゃん、道に迷いそうだからね〜」

『うっ…それは何とも反論しがたい…』






一度目に迷わなかったのが不思議なくらいだもんね。

多分宮澤さんは一度で覚えてそう…イメージだけど。
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