セツナレンサ

□第8章
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今週末は才加の店に予約が入ってるのでバイトだ。




「佐江に是非!ってことだからお願い!」





才加が両手を合わせて低姿勢。
これは何かある…と尋ねてみると




「例の女の子…コースターの子?あの子が来てくれって」
『あのさあ、才加』
「彼女がいるのは分かってるけどあくまでも仕事で!ね?別にアフター行けとか言わないから!」
『アフターって、佐江はキャバ嬢じゃないんだからさ…』
「でもどうしてもって言われたら…?」
『無理』
「だよなあ」





何故か才加は残念そう。






「ああ、でも高いボトルをいれるって言われたら佐江を売らない自信がない…」
『怖いこと言うなあ…無理だからね』




才加の助けにはなりたいけどね…こればっかりはさすがに。

あの子、みるきーだったっけな?
積極的だからなぁ…気を付けよう。
それにこういう時に色々重なるんだ。
他の女の子がきたりとか…。


































が、それは取り越し苦労だったみたいだ。




「宮澤さーん!佐江ちゃーん!ね、乾杯しよ!」
『はいはい…』




見事に今回はみるきーのお世話係だった…。
でも才加の顔を立てるという意味もあるし、これだけお客さんを連れてきてくれたんだから仕方ない。

確かにそんな大きくない店だけどこんなに一杯になる事もそうないからなあ。




『みるきーは他のお友達と話さなくていいの?』
「だっていつも会ってるお友達やから。佐江ちゃんとは会われへんやん?」
『まあ、そうか』
「佐江ちゃんが普段の時間でデートしてくれたら問題解決やでー?」
『いや、それはプライベートな時間でお客さんとは会えないので』
「えー!店長さんー、ダメなん?」





才加に媚を売るみるきー。






「いや、私としては全然好きにしてもらっていいんですけどねぇ」
「やったー」
『やったー、じゃないよ!才加も適当言わないのっ!』






苦笑いする才加。
まあ、さすがにダメとは言えないよね…あはは…。



















そんなこんなで団体さんがお帰りになられることになった。





二次会の場所はどこにしよう?とか皆がわいわい言ってるけど





「なー、佐江ちゃんー」




みるきーが擦り寄ってくる。







「バイト何時まで?待っててもええかな?」
『いや…結構遅くまでだし、それにさっきも言ったけどお客さんとは…』
「友達からじゃダメなん?」
『はう?』
「ふふっ、そしたらまずは遊ぶところからってどう?」







みるきーが可愛い笑顔で迫ってくる。
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