ワンモアタイム
□第4話 『話』
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次の日。
早めに起きて、学校へ一緒に行く支度をする。
一緒に朝ご飯を食べていると、久美がニコニコしながら、
「なんかこういうのいいな」
『え?』
「昨日も夜一緒に寝て、朝も起きて一緒にご飯!楽しいね!」
『うん…考えてみたら久しぶりだなあ』
だけどね?楽しいと言うのとちょっと違う苦しみがあった。
寝ている時の久美が可愛すぎてもうっ!
「どうしたの?」
『い、いやっ、何でもないっ』
急いでご飯を食べて学校へ行こうと思って気がついた。
『あれ?そういえば教科書とかは?』
「え?学校に全部おいてるよ?」
『…久美が勉強出来ない理由がわかったよ』
「ねえ、馬鹿にしてるよね?」
一緒に学校へ向かっていると…
「おっはよー!」
『おはよう!』
「あー…おはよ…」
「うっ…くーみん…」
元気良く声をかけてきた珠理奈が久美を見つけて怯んでいる。
『あのさ、珠理奈?ちょっと聞きたい事が…』
「ごっ、ごめん!先に行くね!後でーーー!!」
『ああっ!珠理奈―!もうっ…』
そういえば…。
『ねえ、久美?昨日は結局、珠理奈から何か言われた?』
「え?うーん、私も名前と同じような感じだったけどね。特に用事も何もなさそうだったから早めに切り上げたの」
『そうだったんだ?』
「うん。だから名前の家の前で待っていたの」
お互いに何もなかったわけか…。
だとしたら玲奈は一体??
『うーん、さっぱりわからん』
「何が?」
『玲奈は何か用事があったんだろうなって』
「…え?ねえ…本気で言ってるの?」
『あれ?呆れた顔してる?』