明けない夜が明ける頃

□第3話
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翌朝は早くに目が覚めて…



人の気配を感じて横を向くと…






『はぅっ!…さ、佐江ちゃん?』

「すー…」






そうだった…昨日は色々あって…

いや、その前から色々とあって…





結局、昨夜もたくさんキスされて、あちこち色んな所を触られたけど、最後まではしなかった…みたい。



佐江ちゃんは教室では更に女ったらしっぽいし、勉強もあまり熱心じゃないという。

だけど本質は真面目な人に見えるのにな…。







佐江ちゃんの可愛い寝顔を見つめる。

普段はかっこよくて、無防備な時は可愛い。

そっと、その横顔を撫でる。







「んんむぅぅぅー…」

『かっ…』







可愛いぃいいぃいいっ!…と叫びそうになって口を押さえる。

駄目駄目!

ぐっすり寝てるんだから起こしちゃ駄目!


昨日だって私のために頑張ってくれたんだし…って、一体何をっ!?






『あああああ…』

「…んー…玲奈?…どした…?」

『あ…ご、ごめんね?起こしちゃった?』

「んー、いや、今…ああ、この時間くらいには起きてるから大丈夫だよ?…ふぁああ」

『可愛いよぉぉ…』

「…え?」

『…ううん』






何だか、自分の素直な気持ちが声に丸々出ちゃってます。

寝ぼけた顔をした佐江ちゃんがニカッと笑う。

…思わず私も笑顔になる。







「玲奈…うひひっ、目が覚めて最初に玲奈の顔を見れるなんて幸せだー!」

『あっ、んっ、さ、佐江ちゃん?くすぐったい…』







佐江ちゃんは私の胸元に顔を埋めてぐりぐりっとする。

髪の毛が触れてちょっとくすぐったい。







『佐江ちゃ…あっ!ちょ、それは…!なっ…』

「…んー?駄目?」








佐江ちゃんは、胸元に顔を埋めて…私の、その…







『だ、駄目って言うか…』

「だって…玲奈の乳首がちょんってなってて可愛くてちゅーしたくなったんだもん」

『ろ、露骨に言っちゃ駄目!』

「でもさ…感じていたでしょ?」





ああ、まただ…時折見せるこの意地悪な顔に抵抗出来なくなる。
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