短編

□家庭教師
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トントン
母「はーい」
「今日からお世話になります家庭教師の大島です」

母「先生、どうぞー。陽菜のことよろしくお願いしますね。」
「はいっ!」


ニコニコしながら上がってきたその人は、陽菜より小さくてえくぼがかわいい大学生だった。

その顔とギャップのあるちょっとハスキーな声に少しどきっとした


女子校育ちの私は男の人が苦手
だから、家庭教師は女の人がいいって頼んだの


でも、勉強が嫌いでなかなかやろうとしないから、今までついてた家庭教師は皆なす術なくして辞めていった









「初めまして、大島優子です。
小嶋陽菜ちゃんだね。今日からよろしく。じゃあ、さっそく始めようか。何の教科からやる?」


『…………』


わざと先生の前で携帯をいじる。
だって、勉強なんてつまんないもん
今までの家庭教師みたいに早く折れて帰ってくんないかな。



「…ふーん、なるほどね。」

『あっちょっと勝手に何すんの?』


先生は陽菜の携帯を取り上げ、電源を切った



『私、勉強する気ないんで、何しても無駄ですよ』

「お母さんが、家庭教師は長続きしないって言ってたけど、そういうことか」

『だから、先生もママに言えば辞めさせてもらえると思いますよ』



その時、下から声がした

母「ちょっとこれから用があって出かけるので陽菜のことよろしくお願いします。」

「はい、分かりました。」



ブーーーン





『ママ出かけちゃったし、先生帰っていいですよ。どうせママ帰ってくんの授業終わった後だから、ちゃんとやってもなくても分かりませんよ』

「それはできないね。お母さんに90分お願いしますって言われてるから」


この人真面目すぎでしょ

『はぁ……』






「勉強なんで嫌いなの?」

『そんなの、つまんないからに決まってるじゃん』




「じゃあさ…、
楽しかったらいいの?」

『そんなのあるわけない!』


「分からないよ、試してみる?」



その時はあまりにも興味なさすぎて、先生がにやって笑っていたのに気付かなかった



そう言うと、その体のどこにそんな力があるのってぐらい軽々と私をお姫様抱っこしてベッドに寝かせた



『えっ?ちょっ、何すんの?』

「だから、言ったじゃん。
楽しいお勉強」ニヤッ


そう言って私の上に馬乗りになって両手を頭の上で押さえつけた


私の怯えた様子に気付いたのか、初めて会ったときのあの笑顔に戻った


「もう高校生だし、この状況からしてすること分かるよね?
私もずっと女子校だったから、女の子しか興味ないんだ、一緒でしょ?」

『………』



まあ、それはそうなんだけど、でも、なんでこうなるの?

そんなことを考えていたら、いきなりディープキスされた

『んっ…!やっ、せんせ…』

「あ、もしかして初めてだった?」


『………』


「じゃあ、これからやることはちゃんとお勉強になりそうだね」ニヤッ
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