短編

□milk tea
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私はいつもそうだ
好きな人を前にすると、これじゃ前と同じ結果になると分かってても冷たい態度になっちゃうんだ


「ごめんね」

そう思ってるのに、
どうして言えないんだろう



「ありがとう」

本当はね
いつだって思ってるんだよ


ただ、素直に言うのが恥ずかしいの

あなたはこんな、
口下手なとこ
背が高いとこ
嫌いじゃないかな?


好きになってくれるかな?



私はこんなに好きなんだよ
あなたを愛したい
あなたに逢いたい

今、この胸の奥で叫んでるよ


愛される明日を夢見る

もうこの心全部あなたのもの


もう、優ちゃんだけのものだよ






優ちゃん、あなたはそんな陽菜の気持ちに気付いてる?



『ばかだな〜』

そう笑ってたまに叱ってくれる



『頑張れ』

誰よりも親身になって、
本気で励ましてくれるよね




あなたは、わたしが哀しい恋をしてたことを知っているから優しくするのかな


それでも、陽菜はうれしいよ
こんな陽菜と一緒にいてくれるのは優ちゃんしかいないから

それに、優ちゃんのことが好きだから
そばにいてくれるだけで…





夜はなかなか眠れない
優ちゃんのことを考えると眠れないんだ

そんなときはいつも
夢の中で逢えますように

って祈るの




もし、今夜夢で逢えて、手を繋いだりできたら泣いちゃうかも




出逢いは、雨の日だったね
傘を持っていなかった陽菜に
『一緒に入らない?』
って声かけてくれて、相合傘して坂道を下って同じバス停に行ったっけ

そのときにもらったミルクティー、教えてもらった歌

その全てが暖かかったよ


あなたに恋した瞬間だった




優ちゃんを愛したい
優ちゃんに逢いたい

片想いはつらいよ、優ちゃん

私からは言えそうにないから、早く気付いて


優ちゃんは誰を想ってるの?
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