短編
□366日
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優ちゃん、別れてからもう2か月も経つんだね
あなたはもう私のことなんて忘れて前に進んでるのかな
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最初は、優ちゃんからのアタックに負けて、好きかどうかもはっきり分からないのに付き合い始めたんだっけ
だけど、優ちゃんのあったかい優しさや、まぶしい笑顔、子供みたいに無邪気で表情がころころ変わるあなたにどんどんはまっていったんだよ
いつしか、優ちゃんに負けないくらい陽菜も優ちゃんのこと好きになってったね
2人で色んな思い出作ったね
プール行ったり、花火大会行ったり、遊園地行ったり、スキー場行ったり、温泉にも行ったね
そういえば、温泉で優ちゃん鼻血出しちゃったっけ
初めてちゅーした光景は今でもはっきりと思い出せるよ
夕方の海辺で、
ロマンチックだったなぁ
あの頃の2人はぴゅあって言葉がぴったりだった
でも、楽しいばかりじゃなかったよね
付き合いが長くなるにつれて、ちょっとしたことでも喧嘩するようになって、
陽菜が悪いときでも、いつも優ちゃんは謝ってくれたね
いつでも優ちゃんは優しかった
でも、どこで陽菜間違えちゃったかな
いつからか、優ちゃんは私に冷たくなった
手を繋ごうとしても嫌がられて、
メールも来なくなって、
あなたはどんどん陽菜から遠ざかって行って
「別れよ」
そう私に別れを告げたね
優ちゃんの方に傾いてたシーソーが、いつしか陽菜の方に傾いてた
別れを告げられても、あなたと繋がっていたくて、
一方的に会う約束を取り付けたね
前なら、どんなに忙しくても陽菜に会えるならって喜んで飛んで来てくれたから、やっぱり期待して待っちゃうんだよね
来るはずなんてないって
そう分かってても
こんな気持ちになったのはあなたが初めてなんだよ
あなたがまた私を好きになる
叶うはずもない私の儚い願い
今日も優ちゃん、あなたに会いたいよ
1人になると考えちゃうんだ
別れよって言われたときに、きっぱり優ちゃんのこと忘れちゃえばよかったのかなって
でも、心に嘘はつけないね
あなたと過ごした日々を思い出すと涙が出るの
泣いてるときでさえ、あなたがいたら優しい顔で私の涙を拭ってくれるのかなって考えちゃう
恐いくらい覚えてるの
あなたの匂いや、私に対する仕草や、思い出や言葉、全てを
おかしいでしょ?
そう言って笑ってよ
別れているのに、あなたのことばかり
恋がこんなに苦しいなんて
恋がこんなに悲しいなんて
あなたに恋するまでは思わなかった
本気であなたを愛して知った
優ちゃん、
あなたは私の中の忘れられぬ人
全て捧げた人
もう二度と戻れなくても、
今はただあなた……
あなたの事だけで、あなたの事ばかり