傍にいたいよ@(長編)


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陽菜side

「陽菜〜」スッ

最近優ちゃんのスキンシップが激しい

昔からこーゆーの慣れてなくて、今も腕組まれてるけど、さりげなくほどいていく


それでも、めげずにやってくるから、しばらくして抵抗するのをやめた


素直に受け止めるようになってから、私の中で何かが変わっていった


「は〜るなっ」ぎゅっ
「掃除終わった?
じゃ、一緒に帰ろっ」

『う、うん』





なんだろう…

なんでどきどきしてるの…

意味分かんない


友達にどきどきするとかありえないでしょ


皆スキンシップされたらこうなるものなのかな




〜帰り道〜

「にゃんにゃんはさぁ、彼氏とかいるの?」

『えっ、いきなり?笑
いないし、いたことないよ』

「そうなの!?こんなにかわいくてきれいだから、てっきりいるもんだと思ってた
あっ、そっか、高嶺の花なのか!」

『そんなことないよ、優ちゃんのがかわいいじゃん

…優ちゃんこそ彼氏いないの?』

「ん?私?」

「…い、いるよ」



なにこれ
胸がきゅっと苦しくなった
今まで味わったことのない感覚だった


『そ、そうなんだ』

友達に彼氏がいるのなんかよくあることじゃん

この気持ちはなに?

優ちゃんが幸せならすごいいいことなのに


「にゃんにゃん?どうかした?」


『ん?どうもしてないよ
いいなぁ幸せそうで』


『じゃ、陽菜こっちだからまたね』

出来るだけ明るい声で平静を装って言った










この時はまだこのもやもやがなんなのか分からなかった




思えばこの時だったのかな
私が優ちゃんに友達とは違う気持ちを持ち始めたのは

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