その花の香りに酔う前に……
□第二夜後編 千年の騎士
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「あっ!!」
突如現れたヴィクトリオ
彼は一瞬にして賞金稼ぎを倒してしまった
(あれはイノセンスの力!)
アレンがヴィクトリオの元へ踏み出そうとしたその時……
「お前には無理だモヤシ」
懐かしい声が降ってきた
「ユウ!!」
「神田ッ……?」
闘技場の観客席から、私達のいるステージへとユウが降り立つ
「連絡できなくて悪かった、ミサキ」
「ユウ……」
「あれは俺の獲物だ。手を出すな」
私がこくんと頷くとユウはヴィクトリオの元へとかけていった
「はぁ……」
「わっ、ミサキ!?」
ユウに会って安心した私は思わずその場に崩れ落ちてしまった
(良かった……もう会えなかったらどうしようって……)
震える肩を自ら抱く。私はイノセンスの発動を止めた
「カァ?」
心配そうにロウが覗きこんでくる
「ロウ……よかったね、ユウ生きてたよ」
ロウも目を細めて笑っていた
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