その花の香りに酔う前に……
□第四夜 江戸帝都
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「」
ファインダーっぽい人間ぶつけた拳はノアの体をつきぬけていた
(物質を通す……それがノアの能力なら……)
相反するイノセンスの力で向かうのみ
「『黒袖』!!」
「っと……新手のエクソシストか?」
(ビンゴ!!)
ノアは私の拳を受け止めるため、リナリーを拘束していた右手を離した
「そう、よっ!!」
「へぇ……女なのに肉弾戦……つよ」
ロウは基本的に鎧の武器
それを扱う私は『黒袖』を応用した戦闘法を身に付けている。黒袖だけでユウの六幻と闘うほどだ(いつも負ける)
「お嬢さん、名前は?」
「あら、こう言うときは男から先に名乗るんじゃなくて?」
「クッ……そうだな。オレはティキ・ミックだ。気軽にティキって呼んでくれ」
「私はミサキ。櫻井ミサキよ!!」
「ミサキ……?」
パシ、とティキの拳を受け止めたとき、ティキの動きが止まった
「お前のこのイノセンス、もしかして烏だったりする?」
「なっ……」
にぃ、とティキが不気味な笑みを浮かべた瞬間、足元から刀が飛び出してきた
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