残された時間

□心の底に
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ミーンミーンミーン






ゆ「あ〜 あち〜〜〜」





「あー ほんとあつすぎだろー」




今は、夏休み真っ最中





夏休みと言うだけにあって




気温もすごい高い





そして、夏休みは毎日のように優も俺の病室に来ている





俺はとても嬉しいが




優に迷惑をかけてるようであまり素直に喜べない






ゆ「南ー、アイス買って来てー」





笑顔で言う優





「おいおい、なんだよそれー」




そう冗談で言う優に俺は笑ってかえす





俺のとこにいてもらうのは迷惑かもしれないが






俺にとっては正直一緒に居てもらってほしい





1人でいるととても悲しくなる………




そんなことを思っていたら




優「どうしたー?南


そんな顔して?」




「ああ、大丈夫 何もないよ」





何やってんだよ俺!




優の前でこんな顔して





優は優しいから絶対俺を心配してくれる




そんなことした方が、迷惑をかける




皆の前では、笑っていないと







ゆ「てかさー、もうそろそろあの季節じゃねー」






「あの季節って?」




そう俺が首をかしげて言うと






ゆ「そんなの夏祭りに決まってんだろ!」





「ああ、そうだったな………」





夏祭りは、俺も小さい頃から行っていた




屋台や花火などは、小さい頃の俺にとってとても心に残っている





そして、去年には…………





ああ、いっけね



また、思い出してしまいそうだったぜ





ゆ「南ー、一緒に行こうぜー」






「いやー、行きたいけど無理だろー



それに優は、小嶋さんと約束してんだろー?」




すると、優はちょっと照れて





ゆ「まあ、一応約束はしましたけど………」




優がそう俺に言った直後





『ちょっと待った!!』





その声と同時に




ガラガラとドアが開いた






そして、その声がする方には






麻「優、お前は陽菜と付き合ってるのか?」





そこには、俺たちの担任の麻里子先生がいた





ゆ「げっ、何で麻里ちゃんがいんだよ」




優が少し驚いた顔で言うと





麻「ちょっと、優



さっきの質問に答えなさいよ」




少し強めの声で優に言うと、






優は少しビビって





ゆ「一応、お付き合いさせてもらってます。」




ととても丁寧に答えた





すると、麻里子先生は少し落ち込んで





麻「はぁ〜、やっぱりこの頃何か違うと思ってたんだよな〜




前みたいに甘えて来なくなったしな〜」




と言っていた




えっ?もしかして、麻里子先生と小嶋さんって…………






「先生、もしかして先生と小嶋さんって…………」




と少し気まずそうに言うと





俺の表情から何か察したのか





麻「南、断じて付き合ってはないよ



陽菜は私のいとこにあてるんだ」




と笑って言った






「えっ?そうですか!」




俺は素直に驚いた





だって、あのゆっくりした小嶋さんとテキパキしている麻里子先生がいとこだったなんて……






そして、そのとき優は、少し震えていた





多分麻里子先生のいとこだと聞いたからだろう





そして、そんな優を見て麻里子先生は、ゆっくりと





麻「おーい、優君




まさか、まだ陽菜に手出して無いよね?」





と口調は優しいがとんでもない迫力で言ってきた




そして、優はビビって小さい声で





ゆ「まだ陽菜さんに手は出してません」




ととても丁寧に言った





すると、麻里子先生の顔は急に変わって





ま「そう、ならよかった




優なら、マイペースの陽菜を何とかしてくれるだろう




でも、もし陽菜を泣かせたりしたら




どうなるか覚悟できてるよなぁ」






優は、最後の脅しに少しビビったが、きちんと返事をした




すると、麻里子先生はいつも通りの優しい表情になり





ま「そうそう、南



お前は、せっかくの祭りに行かなくていいのか?




少しは、気分転換で言った方がいいと思うけど」





俺を気づかっている麻里子先生らしい発言だった






「いや、行きたくないというわけではないんですけど




病院の許可をとれるか分からないですし




それに、もし誰かと会ったりしたら………」




麻里子先生は、最後の俺の言葉を聞いて、




何か思う節があったのだろう





少し悲しい表情を見せた






でも、一瞬で笑顔になり、




麻「大丈夫!



病院の許可は先生がとってきて上げる」




そう言って、病室をでようとすると、





ガラガラ




い「南ー、調子はどう?」




俺の世話をしてくれる板野さんがいた




そして、大丈夫ですと言おうと思ったら




ま「おー!友ー!!」



とものすごい明るい声で話かけた




すると、板野さんも





い「えっ?麻里子



ひさしぶりー!!」



テンションが上がっていた





どうやら、2人は知り合いらしい





い「てか、何で麻里子が南の病室にいんの?



知り合い?」





ま「南は、私のクラスの教え子」






い「えーー!!麻里子の教え子だったんだ!!」




と俺の方を見て行った





すると、麻里子先生は何か思いついたような顔をして





ま「ちょっと友、話があるんだけど………」





と言って2人で小さい声で話し、





何か決まったのか2人で顔を合わせて、





病室をでて行った
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