残された時間

□思い出の中に
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『おーい 起きてー』





「はぁーい」




『朝ごはん持ってくるから待ってねー!』











もうこの病院にきてから3ヶ月がたった






長いようで短かかった






『はーい 朝ごはん持ってきたよ〜』





「ありがとうございまーす!」





朝食を持ってきてくれた看護師は




俺を担当してくれている板野さん






板野さんは本当に優しくて良い人





この人がいなかったら、今の俺はいないだろう






そして、顔もむっちゃかわいいし……………






板「ちょっと何〜 人の顔をじーっと見ちゃって」





「いや、なんもないっす」




ふー 危ない危ない





板「じゃあ、早く朝ごはん食べてねー」




そう言って、板野さんは病室をでた







はぁ〜 暇だな〜〜






本当に、1人になったら暇だよな〜





あぁー なんもすることねー






朝ごはん食ったらもう寝よかっな〜






そして、俺はさっさと朝食を済ませ寝た


























「んぅ〜〜〜」




目を開けると時計は4時になっていた






てか、俺ずっと寝てんじゃん今日………






すると、




ゆ「おぉ〜、やっと起きたか〜」




横を見ると制服姿の優がいた





優は俺が入院してから、毎日のように見舞いに来てくれる






ほんと、今の俺にとってはありがたい







そして、俺は優の今日の学校の出来事をいつもどおりに聞いた





優の話を聞くのは楽しいけど





ものすごく学校にいきたくなってしまう





それに、優は気をつかってか敦子の話は絶対にしない






まあ、それは俺にとっては気持ちは嬉しい






でも…………………






結局、俺の思い出の中にはいつも敦子がいる







忘れようとしても、忘れられない





もうどうしようもないから





俺は敦子のことを優に聞いたことは一回もない





だって、これ以上聞いたら…………









ガラガラ










俺は意識がもどった





ふー またあいつのことを考えてしまった





危ない危ない




そして、ドアの方を見ると、




ま「南さーん!」




そう言って病室に入ってきてのは渡辺麻友





俺の隣の病室にいる




年は俺より一つ下で妹のような感覚だ





そして、俺が麻友と話そうとすると





ゆ「おー まゆちゃーん!




ほんと、相変わらず可愛いーね」





このたらしが!





俺は優の肩をたたいた




「お前、そんなこと言って陽菜がいるくせに!」





だが、俺がこう言うと優は




ゆ「はっはぁー にゃんにゃんは超可愛いーから良いんだよー!!」




なぜかドヤ顔で言ってきた





ほんとこいつは…………




すると、麻友が俺の言葉にひっかかったのか





ま「ねぇー 優君って彼女いるのー?」




と言ってきて





するとまたものすごいドヤ顔で





ゆ「いるよ!世界一可愛い姫だよ!」




すると、それを聞いた麻友はちょっとひいていた





そして、話を変えようとしたのか




ま「南さんって、彼女いるんですか?」




と俺に質問してきた





すると、さっきまで笑顔だった優が深刻な顔をした






そして、俺のためをもったのか





ゆ「麻友ちゃん、それ『いないよ』





「今までで1人もいない」


俺は優の言葉をさえぎって言った





すると、優は驚いた顔をしたが、





俺は無視して麻友と喋った







優の優しさはよくわかったが






今の俺にとってはきつかった






だって、曖昧なままにしとくと、絶対変わらないから







俺の思い出の中から絶対に消えないから………







敦子……………

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