あなたのために

□あなたのために7
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あの日からもう一週間もたった




敦子とは会っていない



メールも電話もしていない




こんなことは初めてだった




いっつもは絶対に連絡をとりあってたのに……





しかし、変に連絡をとりあうと




敦子のことを忘れることができないと思うので




この関係でよかった






でも、やっぱりさみしかった





捨てようと思った敦子にもらったプレゼントも



捨てれずに残っているし





処分しようと思った写真も




今もテーブルの上に置いてある…











結局私は




敦子のことを忘れることができないのかな……







私は本当の自分の気持ちに気づいてしまった





私には敦子が必要




だから、忘れることができない









でも、今さらどうすることもできなかった




だって、これは自分が決めた道だったから








私は後悔することしかできなかった…………

























プルプルプルプル




あれ?いつの間にか寝ていたようだ




私は携帯電話をとると




相手は麻里子様だった




「もしもし、どうしたんすか?」





すると、麻里子様は真剣な声で





『みなみ、落ち着いて聞いて









敦子がたおれた……………』







私はそれを聞いた瞬間






頭が真っ白になった









『仕事中に倒れてたらしくて




そのまま病院に運ばれたって……』





敦子が倒れた……





敦子が倒れた…敦子が倒れた……







私はわけがわからなくなった





そして、そのあとの麻里子様の言葉も





ほとんど聞き流していた




『敦子は○○病院にいる



私も急ぐからあとで』




そう言って電話を切った











そして、私は病院に行こうとした







しかし、今敦子とあったら





本当に忘れることができなくなる






そのことが頭をよぎった







でも、敦子の苦しむ顔を考えると




いてもたってもいられなくなった








そして、私は大急ぎで病院へむかった

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