あなたのために
□あなたのために4
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あれからもう3日もたった
たかみなとはあれから話してもいない
今までは毎日連絡をとりあっていたのに
今は連絡をとりあってない
こんなことは初めてだった
今までどんなに喧嘩しても
頑固な私に先に謝ってくれた
でも、今回はたかみなから
別れを告げられた
なので私はどうしようもなかった
私から連絡をして
たかみなに迷惑をかけることは
絶対にしたくはなかった
これ以上負担もかけることは絶対に……
「これはどうすればいいのかなぁ〜」
テーブルの上には
たかみなの家の鍵があった
いつか返そうとは思っていたけど
たかみなに会うのが怖かった
それにこの鍵を返したら
私とたかみなのつながりがなくなってしまうようで……
そんなことを考えながら
ぼーっとしていたら
プルプルプルプル
と電話がかかってきた
「もしもーし 敦子〜」
電話の相手は麻里子だった
「麻里子、どうしたの?」
何の用事かわからず聞くと
「えぇー 前も言ったじゃんかー
今日、皆でご飯食べいくってー」
あっ、そういえばそうだった
たかみなとのことがあって
すっかり忘れていた
「ごめんね わすれてた」
「もー しっかりして 敦子
じゃあ、7時にいつものとこね
みなみたちは少し遅れるって
じゃあ、また後でねー」
そう言って麻里子は電話をきった
そういえば、たかみなも来るんだ……
ちょうどよかった
鍵もかえす機会ができて………
でも、本当に鍵を返してもいいのか
私は少し迷っていた