ハロー、ハロー

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無人島で出会った少女、イルカの歓迎会という名の宴は結局朝方まで続き、甲板で寝ているクルーもたくさんいた。

ちなみに主役の少女はというとベポと並んで甲板で寝ていた。なんとも微笑ましい図である。

・・・転がっている酒瓶がなければ。


「おいイルカ、こんなとこで寝たら風邪引くぞ。・・・いや引かねぇか。」


出会って一日で衝撃発言ばっかりかましてくるこの野生児が甲板で寝たぐらいで風邪なんか引くはずがない。

だからといってさすがにこのままは可哀想か。毛布かけとこ。



「まぁ春島だし大丈夫だろ。」

「おいペンギン。その辺の奴ら適当に起こしてこい。出港準備だ。」

「あぁキャプテン・・・イルカはどうします?」

「昨日わざわざ部屋作っただろ。寝かせとけ。」

「アイアイ。」


甘い。激甘だ。あの鬼のキャプテンが。この少女が相当気に入ったと見える。

よく考えれば昨日服貸してたし。こりゃあ全力で手懐けにかかってるな。


「おいこらシャチ起きろ。朝だ。」


周りの奴らを適当に起こして、問題の少女を抱えて元倉庫に連れて行く。

まぁ可愛い妹分の世話を焼くのも悪くない。多分みんなそう思っているんだろう。

島を出る前に起こせばいいか。


なんだかんだ自分も甘くなってるなぁと思いつつ、起きる気配のない少女を部屋に寝かせておくのだった。

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