Samson girl!

□09
1ページ/2ページ


「おれ達を止める気か?」

「止めるよーっ!!さっさっさっさー!!!」

相変わらずうざい口調で構えるワンゼ。

「この海列車"護送任務"!!!こういう万が一の襲撃のためにおれはいるんだよーっ!!」

『おれ達に勝てるとは思えねェがな。』

「そういう事はこのおれのラーメン拳法を受けてから言ってみろーっ!!」

「ラ・・・ラーメン拳法っ!?」

そういって驚くそげキング。

するとわさわさとうっざい動作付きでワンゼが真似をした。

「ら・・・ラーメン拳法ぅっ!!?」

うわ、今のはうざいわ。

「あの野郎っ!!人を馬鹿にしやがって!!!」

これにはさすがのそげキングもムカついたらしい。

「のせられんなバカ!!思うツボだろ!!!」

「さっさっさー!どうだった?バカのモノマネ!!」

シャーッと床を滑りながらワンゼは相変わらずのうざい表情でそう言ってきた。

『おいサンジ、アイツ蹴り倒していいか。うざくてうざくて我慢できねェ!!!』

「だめだエレナちゃん、アイツの強さはまだ分からねェしうかつに突っ込んじゃあ危険だ。」

「落ち着きのねェ奴め!!」

そういってフランキーは腕から銃弾を撃った。

しかしその弾はワンゼの顔のすぐ横を通過し、髪を少し掠めただけだった。

『おいアイツ・・・』

「なんだ!?弾が掠ったってのにあの余裕!!」

もしかしてアイツはそんなもの気にならないくらい場数を踏んだ強い兵士だってのか・・・


「し・・・心臓が飛び出るかと思った・・・!!」

「驚いてたのかよ!!!ややこしい顔してんじゃねェ!!」

『ちょっとでもアイツ強ェんじゃね?って考えたおれの驚きを返せ!!!!』

腹立つ、なんかもうあいつの行動すべてが腹立たしい!!!


「「『あんなフザけた野郎はおれが!!!』」」

「待て待て!!」


ワンゼを蹴り倒そうとしたらサンジに止められた。


「お前らみてェにあいつのペースにいちいち翻弄されてちゃ時間を食うだけだ!!おれが手っ取り早く片付けてやるっ!」


「何が腹立たしいってテメェかそれで"料理人"と名乗ってやがる事さ!!」

サンジの言葉を受けて、わからないといった表情で後ろを確認するワンゼ。

どう考えてもお前の事だろ!!!!

「テメェに言ってんだ!!!」

おーおーサンジもかなりイラついて・・・

「ウオオオオ!!!!」

蹴りかかった!!

「「『お前がのせられてんじゃねェか!!!』」」


『・・・!!!おいアイツ・・・。』

「ああ、見ろ!!サンジの蹴りを軽くかわした!!何だあの余裕の表情!!」

やっぱり護送任務に配置されるだけあって相当の手練れって事なのかよ・・・!!



「死ぬかと思った」



「驚いてたのかよ!!!」

『コイツ相当な手練れか!?とか思ったおれの警戒心を返せ!!』

「やめんかそのパターン!!!」


「とにかくこいつはおれに任せて、お前らは次の車両へ行け。」

サンジはそういっておれ達を促した。


「行〜〜〜〜〜か〜〜〜〜〜〜〜〜せ〜〜〜〜〜ない〜〜〜〜よ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」


そう言ったワンゼは口にまた小麦粉を含んでコネ始めた。


「"合金小麦粉"コネて!!!」

「またラーメン出す気かっ!?」

「拉麺ビ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ムッ!!!」

「え!?」

『なんだ!?』

ワンゼの鼻から放たれたそれは、先ほどのラーメンとは違った。

「うわあああっ!!」

「ささる!!あぶねぇ!!」

『うおっ!?ちょっとカスった!!!』

怖ッ!!何このラーメン怖ッ!!

「レディに向かってなんてことを!!やめろっ!!!」

「ちょいやっ!!」

サンジの蹴りをうざい掛け声と共に躱したワンゼ。



「上から回るぞ!!」

『ああ。』

「ではサンジ君頑張りたまえ!!」


そう言っておれ達は第4車両を後にした。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ